TSUKUDA TENDAIJIZOUSON
路地裏に静かにたたずむ、
小さなパワースポットを探して。
人がすれ違うこともできないくらい細い路地の奥にお地蔵様がいる――そんな噂を聞いた私たちは佃島へ向かいました。佃には昔ながらの路地がたくさん。てくてくと探していると、「あれ、ここさっき通った?!」と、何だか迷い込んでしまったみたい。迷うこともまた、まち歩きの楽しみのひとつかもしれません。
極細路地に灯りを発見。
▲人ひとり通るのがやっとの路地です。
「見つけたにゃ!」もんにゃんが路地の奥で手招きしています。さすがネコです、獲物を見つけるのが早い。家と家のスキマのような道を行くと、提灯がずらりと並ぶ立派な御堂が。そして屋根を突き抜けるほどの大きなイチョウの木!奥には平らな石に彫られた地蔵菩薩様が鎮座しています。路地裏にこんな厳かな場所があるとは…!
子どもたちの安全を願い建立。
▲今は御堂となっていますが、昔は囲いだけだったそう。
佃天台地蔵尊を父の代から管理しているという小澤さんにお話をうかがうと、佃島はかつて川で囲まれていたことから、子どもたちの水難事故が起こらないようにとの願いで建てられたとのことです。イチョウの木は樹齢およそ400年にもなるとのことで、今でもすくすく育っているそう。お地蔵様がそばで成長を見守っているからかな。
江戸時代からの守り神。
▲自然石に描かれたお地蔵様はとても珍しいものです。
「子どもの成長祈願や長寿延命、家内安全など、諸願成就の地蔵尊と言われています。いろいろなことを叶えてくれますよ」と小澤さん。古くから多くの人に信仰されてきた佃天台地蔵尊。ぜひおさんぽの途中にお参りをしてみてください。
(取材:2021年9月)
まちの真ん中にお地蔵様があるのは、当時水に浸
かりにくい場所を選んだからかもしれないにゃ!
INFORMATION
#3
佃天台地蔵尊
住所
東京都中央区佃1-9-6
参拝時間
24時間お参りできます
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