NAMIYOKE OSAKIINARI JINJA
鳥居は1つ、神社は2つ。
転がる3つの不思議な石。
江戸時代に33人の漁師たちが昼夜休むことなく造った島。それが佃島です。かつては東京湾に囲まれ、漁師町として栄えた地域。そんな佃に1つの鳥居を共有する2つの珍しい神社があります。
真正面に浪除稲荷。
▲鳥居は大正時代に作られたものだにゃ!
まず正面奥に見えるのは浪除稲荷神社。この場所は佃堀の岸辺に面する場所にあり、水難を防止するために作られたと言われています。周囲の玉垣にはこの神社に深い関わりのある水産業関連の社名や地域の方々の名前が彫られており、地域の人たちにとても大切にされてきたことが分かります。一つひとつ見入っちゃうなぁ。
その隣には於咲稲荷。
▲とても小さなかわいい神社です。
浪除稲荷の右側には於咲稲荷神社が。オサキという狐が疫病を退散したと言われており、当時の流行り病を鎮めるために作られたそうです。この神社はできて300年くらいの歴史があると言われています。当時も現代のように、感染症に苦しめられていたのでしょうか。神に祈りたくなる気持ちは今も同じです…!
推定80~100kgの力石。
▲力石は3つ。中央区民文化財として登録されているにゃ。
イチョウの木の根元には大きなまん丸の石が。「さし石」と書いてあります。両手で物を上にあげて持つことを「さす」と言い、当時の漁師さんたちが力比べのために持ち上げていたそうです。4,50cmほどの長さがあり、重さは80~100kgというからすごすぎる…!でもたしかに、力持ちじゃないとこの佃島も作れなかっただろうなぁ。
(撮影:2021年11月)
さし石は表面がつるっとしている安山岩系の自然石とのこと。持ち上げるのは大変だっただろうにゃ~
INFORMATION
#20
浪除於咲稲荷神社
住所
東京都中央区佃1-8-4
参拝時間
24時間お参りできます
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